季節の変わり目や風邪のひきはじめ?舌苔が増える口臭の対策
目次
CHAPTER 01 口臭の原因は「舌の汚れ」かも?舌苔がもたらす不快感と対策のヒント
「もしかして、私、口臭があるのかも…?」 ふとした瞬間に、そんな不安を感じることはありませんか?人と話す時やマスクを外した時など、口臭はデリケートな悩みですよね。歯磨きをしっかりしているのに、なぜか口のニオイが気になる…。そう感じているなら、その原因は「舌」にあるかもしれません。 実は、口臭の原因の多くは「舌の汚れ」が関係していると言われています。特に、舌の表面にうっすらと白っぽいものが付着しているのを見たことはありませんか?それが今回のテーマである「舌苔(ぜったい)」です。 「舌苔って何?」「どうして増えるの?」そして「どうすれば改善できるの?」 この章では、そんな疑問に寄り添いながら、舌苔の正体とそれが口臭にどう影響するのか、そしてどんな時に舌苔が増えやすいのかについて、分かりやすくお伝えしていきますね。
「舌苔」って何?あなたの舌に白いものが付いていませんか?
鏡で舌を見てみてください。もし、舌の表面に白っぽい、あるいは少し黄色がかった苔のようなものが付いているなら、それが「舌苔」です。舌苔は、舌の表面にある「舌乳頭(ぜつにゅうとう)」という小さな突起の間に、さまざまなものが溜まってできたものです。 その正体は、主に次のようなものが混ざり合っています。
- お口の中の細菌:常に口の中に存在する細菌たちです。
- 食べかす:食事の際に残った小さな食べ物の残りカス。
- 剥がれ落ちた粘膜の細胞:口の中の細胞は日々新陳代謝を繰り返し、古い細胞は剥がれ落ちます。
- 唾液の成分:唾液に含まれるタンパク質なども付着することがあります。
舌苔は、誰にでも多かれ少なかれ見られる生理的なものなので、ごく薄く付着している程度であれば問題ありません。しかし、厚くベッタリと付いていたり、色味が濃かったりする場合は、お口の中の環境や体調の変化が影響している可能性も考えられます。
舌苔が口臭を引き起こすメカニズム
では、なぜこの舌苔が口臭と深く関係しているのでしょうか?それは、舌苔の中に潜む細菌たちが大きなカギを握っています。 舌苔は、細菌にとってとても居心地の良い場所です。厚くなった舌苔の中は酸素が少なく、嫌気性菌(酸素を嫌う細菌)が増殖しやすい環境になります。これらの嫌気性菌は、舌苔に含まれる食べかすや剥がれ落ちた細胞のタンパク質を分解する過程で、「揮発性硫黄化合物(VSC)」というガスを作り出します。 この揮発性硫黄化合物こそが、口臭の主な原因となる物質なのです。卵の腐ったようなニオイ、生ゴミのようなニオイなどと表現されることもありますね。 もちろん、口臭の原因は舌苔だけではありませんが、多くの場合、舌苔が口臭の要因の一つとして挙げられます。舌苔が厚ければ厚いほど、そこに潜む細菌が増え、より多くの揮発性硫黄化合物が作られるため、口臭が強くなる傾向があると言われています。
舌苔が増えやすいのはどんな時?季節の変わり目や体調変化との関係
「じゃあ、どんな時に舌苔が増えやすくなるの?」 そう疑問に思いますよね。実は、舌苔の量や厚さは、その時の体調や生活習慣によって大きく変化することがあります。特に、次のような時に増えやすいと感じる方が多いようです。
- 体調が悪い時や風邪のひきはじめ:体力が落ちて免疫力が低下すると、お口の中の細菌バランスが崩れやすくなります。また、体調不良時は唾液の分泌量が減りがちになることも関係しています。
- お口の中が乾燥している時:唾液にはお口の中を洗い流し、細菌の増殖を抑える自浄作用があります。口呼吸をしていたり、ストレスや緊張で唾液が減ったりすると、舌苔が付着しやすくなります。
- 食生活の乱れや偏り:特定の食べ物ばかり食べたり、栄養バランスが偏ったりすることも、お口の環境に影響を与えることがあります。
- 不規則な生活や睡眠不足:体全体のバランスが崩れると、お口の中にも影響が出ることが考えられます。
- 季節の変わり目:気温や気圧の変化が激しい季節の変わり目は、体調を崩しやすく、免疫力が低下しやすい時期です。これも舌苔が増える要因の一つになることがあります。
このように、舌苔は体からのサインの一つとも考えられます。口臭だけでなく、舌苔が増えていることに気づいたら、「もしかして、少し疲れているのかな?」「生活習慣を見直すタイミングかも?」と、ご自身の体調に意識を向けてみる良いきっかけになるかもしれません。 舌苔は身近な問題ですが、適切なケアとちょっとした意識で、お口の中を快適に保つことにつながります。次の章では、具体的な舌苔ケアの方法について、さらに詳しくお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
CHAPTER 02 舌苔口臭、もしかしたら原因は意外なところに?今日から見直せる生活習慣とケア
舌苔が増えるのはなぜ?日常生活に潜む主な原因
「最近、舌苔が気になる…」と感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。舌苔が増える原因は一つだけではなく、日頃のちょっとした習慣や体の状態が関係していることがあります。もしかしたら、あなたの舌苔も意外なことが原因かもしれません。
- 唾液の分泌不足
ストレスや疲れ、服用されているお薬、加齢などで唾液が減ると、口の中が乾燥し、舌苔がつきやすくなる可能性があります。口が乾燥しやすいと感じる方は、関係しているかもしれません。 - 口呼吸の習慣
口を開けて呼吸する癖があると、口内が乾燥し、自浄作用が低下して舌苔が増える一因となることがあります。特に就寝中の口呼吸は要注意です。 - 食生活や体調の変化
柔らかいものばかり食べる習慣は、舌に適度な刺激を与えず舌苔がつきやすくなることがあります。風邪のひきはじめや胃腸の不調、ストレスなど、体調の変化も舌苔を増やすかもしれません。
「やりすぎ」は逆効果?舌ケアで気をつけたいポイント
舌苔が気になると、ついゴシゴシ磨きたくなるものですが、実は「良かれと思って」やっているケアが、かえって舌苔を増やしたり、舌を傷つけたりすることもあるんです。
- 舌磨きの頻度と方法
舌の表面はとてもデリケートです。強い力で何度も磨くと舌を傷つける可能性があります。専用ブラシやヘラを使い、優しく奥から手前に一方向へ、1日1回程度を目安にしましょう。 - 刺激の強いデンタルケア用品
刺激の強いマウスウォッシュや歯磨き粉は、舌の粘膜を刺激し乾燥を招き、舌苔が増える原因につながることがあります。心当たりがある場合は、刺激の少ないものを選んでみましょう。
今日からできる!舌苔口臭をケアする日々の工夫
「もしかして、私の舌苔はこれが原因かも…」と感じたら、今日からでもできることがあります。少しずつ生活習慣を見直して、口の中の環境を整えていきましょう。
- 唾液の分泌を促す工夫
よく噛んで食事をする、ガムを噛む、口の体操をするなど、唾液を増やす工夫を取り入れましょう。こまめな水分補給も大切ですよ。 - 口呼吸の改善
意識して鼻呼吸を心がけるだけでも、口の中の乾燥は軽減されるかもしれません。就寝中の口呼吸が気になる場合は、専用のテープなどを試してみるのも良いでしょう。ただし、使用はご自身の判断で、異変を感じたら中止してくださいね。 - バランスの取れた食生活と水分補給
硬めの食材や食物繊維が豊富な野菜などを積極的に取り入れ、よく噛んで食べることを意識しましょう。カフェインやアルコールの過剰摂取は口の中を乾燥させることがあるため、注意が必要です。
CHAPTER 03 今日からできる!舌苔を優しくケアして口臭にアプローチする方法
舌苔が気になる時、ついついゴシゴシと力強く磨いてしまいたくなるかもしれません。でも、舌はとてもデリケートな部分なんです。過度な刺激はかえって舌を傷つけ、さらなるトラブルにつながる可能性も。ここでは、舌苔に優しくアプローチし、口臭ケアにつなげるための具体的な方法をいくつかご紹介していきますね。日々の生活に取り入れやすいものばかりですので、ぜひ試してみてください。
舌苔ケアの基本!優しく汚れを取り除くポイント
舌苔をケアする上で最も大切なのは、「優しく」取り除くことです。一般的な歯ブラシでゴシゴシ磨くのは避けましょう。歯ブラシの毛先は舌には硬すぎる場合があり、舌の表面にある「舌乳頭」という細かい突起を傷つけてしまう恐れがあります。
- 専用の舌ブラシを選びましょう: 舌専用に作られたブラシは、舌の形にフィットしやすく、柔らかい素材でできています。力を入れすぎずに舌の表面をなでるように使うことで、舌乳頭を傷つけずに舌苔をやさしくかき出すことが期待できます。
- 使用方法と頻度: 舌ブラシを使う際は、舌の奥から手前に向かって、軽い力で数回なでるように動かします。強く擦りすぎないように注意してくださいね。頻度としては、一日一回、朝の歯磨きの時に行うのがおすすめです。無理のない範囲で継続することが大切ですよ。
- 洗口液の活用も: 舌ブラシで舌苔を除去した後、口臭ケア用の洗口液を使用するのも良いでしょう。口内を清潔に保ち、すっきりとした状態を維持するのに役立つかもしれません。
唾液の分泌を促して口内環境を整えましょう
舌苔が増えやすい方は、お口の中が乾燥しがちな傾向があるかもしれません。唾液には、口の中の汚れを洗い流す「自浄作用」や、細菌の増殖を抑える「抗菌作用」など、お口の健康を守る大切な働きがたくさんあります。唾液の分泌を促すことは、舌苔や口臭対策において非常に重要になります。
- 唾液腺マッサージ: 唾液腺を刺激する簡単なマッサージを試してみましょう。耳の下やあごの下、舌の下あたりに唾液腺がありますので、それぞれの場所を指で優しく押したり、ゆっくりと回したりしてみるのがおすすめです。食事の前や、口の乾燥が気になった時に行ってみてください。
- よく噛んで食べる: 食事をゆっくりと、よく噛んで食べることも唾液の分泌を促します。また、口の中の食べかすが残りにくくなり、お口の中を清潔に保つことにもつながるでしょう。
- 水分補給をこまめに: のどが渇く前に、こまめに水分を摂ることも大切です。特にカフェインを含む飲料やアルコールは利尿作用があるため、摂りすぎには注意が必要かもしれません。水やお茶などを積極的に摂るように心がけましょう。
食生活の見直しも大切!口臭と舌苔の関係
普段の食生活も、舌苔の発生や口臭に影響を与えることがあります。バランスの取れた食事を心がけることで、体の中からお口の健康をサポートしていきましょう。
- 栄養バランスの取れた食事: ビタミンやミネラルが豊富な野菜や果物を積極的に摂り、体の調子を整えることが、口内環境を健やかに保つことにもつながります。
- 口臭の原因になりやすい食品に注意: にんにくやニラといった匂いの強い食品はもちろんですが、コーヒーやアルコールなども、口臭を一時的に強めたり、口の中を乾燥させたりする場合があります。摂取量に注意し、食後はデンタルケアをしっかり行うようにしましょう。
- 食物繊維を意識して: 食物繊維が豊富な食品は、腸内環境を整えることにも役立ちます。健康な腸は、口臭を体の内側からケアすることにもつながるかもしれません。
生活習慣の改善で体の中からアプローチ
舌苔や口臭は、単にお口の中だけの問題ではなく、全身の健康状態と密接に関わっていることがあります。日々の生活習慣を見直すことで、体全体から舌苔と口臭にアプローチしていきましょう。
- ストレスケア: ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、唾液の分泌量にも影響を与える可能性があります。趣味の時間を持ったり、軽い運動を取り入れたりして、心身のリフレッシュを心がけましょう。
- 十分な睡眠: 睡眠不足も体の免疫力を低下させ、お口の中の環境にも影響を与えることがあります。質の良い睡眠を確保することは、健康な体を維持し、舌苔や口臭の対策にもつながるでしょう。
- 口腔乾燥対策: 寝ている間に口呼吸をしていると、お口の中が乾燥しやすくなります。加湿器を使用したり、鼻呼吸を意識したりするなど、口腔乾燥対策を行うことも大切です。
これらの対策は、すぐに劇的な変化をもたらすものではないかもしれませんが、継続することで徐々に良い方向へ向かうことが期待できます。もし、これらのケアを続けても改善が見られない場合や、何か気になる症状がある場合は、専門家にご相談いただくことも検討してみてくださいね。
CHAPTER 04 舌苔のケア、どのように始める?今日からできるやさしい口内習慣
舌苔が気になると、「どうにかしたい!」という気持ちが強くなりますよね。でも、間違ったケアはかえって舌を傷つけてしまい、口内環境を悪化させる可能性もあります。ここでは、舌苔に優しくアプローチし、健やかな口内環境を目指すための具体的なケア方法をご紹介します。今日から実践できることばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。
舌ブラシ選びと正しい使い方で舌をいたわる
舌苔ケアの基本となるのが「舌ブラシ」を使った舌のお掃除です。歯ブラシで舌を磨く方もいらっしゃいますが、一般的な歯ブラシは毛先が硬すぎる場合があり、舌を傷つけてしまう恐れがあるため、専用の舌ブラシの使用をおすすめします。
- 舌ブラシの選び方:舌ブラシには、シリコン製やゴム製、ブラシタイプなど様々な種類があります。ご自身の舌に合った、やわらかい素材のものを選びましょう。舌の表面は非常にデリケートなので、刺激の少ないものが安心です。
- 正しい使い方:
- 朝のケアがおすすめ:舌苔は睡眠中に増える傾向があるため、朝起きてすぐのケアが効果的と言われています。
- 奥から手前へ優しく:舌の奥から手前に向かって、軽い力で数回なでるように動かします。ゴシゴシと力を入れすぎないのがポイントです。
- 鏡を見ながら:舌の状態を確認しながら行うと、磨き残しを防ぎ、また舌を傷つけていないかチェックできます。
- 頻度は1日1回程度:やりすぎは舌の粘膜を傷つけたり、味覚を感じる「味蕾(みらい)」を損ねてしまう可能性もあります。
- ブラシは清潔に:使用後はブラシをきれいに洗い、乾燥させて清潔に保ちましょう。定期的な交換も大切です。
無理なく、気持ちよく続けられる方法を見つけることが大切です。
日常に取り入れたい口内ケアアイテム
舌ブラシでのケアに加え、日常のオーラルケアを見直すことも舌苔対策につながります。
- 歯磨き粉の選び方:研磨剤が多く含まれる歯磨き粉は、舌を傷つけるリスクがあるため、なるべく研磨剤の少ないものや、フッ素などの有効成分が含まれたものを選ぶと良いでしょう。口内の乾燥が気になる場合は、保湿成分が配合されたものもおすすめです。
- うがい薬・マウスウォッシュの活用:口内の細菌の繁殖を抑える作用が期待できるうがい薬やマウスウォッシュも、補助的なケアとして有効です。ただし、アルコール濃度が高いものは口内を乾燥させる可能性があるので、低刺激性やノンアルコールの製品を選ぶと安心です。使用方法を守り、過度な使用は避けてください。
- フロスや歯間ブラシ:歯と歯の間の汚れも、口臭の原因になることがあります。毎日の歯磨きと合わせて、フロスや歯間ブラシで食べかすやプラークをしっかり除去することで、口全体の清潔を保ちましょう。
これらのアイテムを上手に取り入れることで、口内環境を総合的に整え、舌苔の発生を抑えることにつながるかもしれません。
舌苔ケアと合わせて見直したい生活習慣
舌苔は口内環境だけでなく、全身の健康状態や生活習慣とも深く関わっています。日々の生活の中で、意識して取り入れたい習慣をご紹介します。
- 唾液の分泌を促す:唾液には口の中を洗い流し、細菌の増殖を抑える自浄作用があります。よく噛んで食べる、ガムを噛む、舌を動かす運動をするなどで、唾液の分泌を促しましょう。
- 十分な水分補給:口の中が乾燥すると、舌苔が増えやすくなります。こまめに水分を摂ることで、口内のうるおいを保ちましょう。カフェインやアルコールの摂取は利尿作用があるため、摂りすぎには注意が必要です。
- 栄養バランスの取れた食事:偏った食生活は、口内環境だけでなく全身の健康にも影響を与えます。特にビタミンやミネラルは粘膜の健康維持に重要な役割を果たすため、積極的に摂取したいものです。
- ストレス管理:ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、唾液の分泌を減少させることがあります。趣味の時間を持つ、リラックスできる環境を作るなど、ストレスを上手に管理することも大切です。
これらの生活習慣を見直すことで、舌苔が増えにくい体質づくりをサポートできる可能性があります。
舌苔ケアで気をつけたい「やりすぎ」のリスク
舌苔のケアは大切ですが、「やりすぎ」は禁物です。舌は非常にデリケートな器官であり、強い刺激を与えすぎると以下のようなリスクが考えられます。
- 舌の粘膜損傷:強くこすりすぎると舌の表面が傷つき、炎症を起こしたり、痛みを感じる原因となることがあります。
- 味覚障害:舌の表面にある味を感じる「味蕾」を傷つけてしまうと、一時的に味覚が鈍くなる可能性があります。
- 舌苔の悪化:かえって舌のターンオーバー(新陳代謝)を乱し、舌苔を増やしてしまう「逆効果」につながることもあります。
舌苔ケアは、あくまで「優しく」「適度な頻度」で行うことが大切です。舌の異変を感じたら、一度ケアを中断し、専門家への相談も検討してみてくださいね。
CHAPTER 05 舌苔口臭との賢い付き合い方:専門家への相談と日々の継続が大切
これまで、舌苔による口臭の原因やセルフケアの方法について詳しくお話ししてきました。日々の丁寧なケアや生活習慣の見直しは、舌苔口臭の改善にとても役立つことでしょう。
しかし、中には「一生懸命ケアしているのに、なかなか改善が見られない…」「本当にこれで良いのかな?」と不安を感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。ご安心ください。舌苔口臭は一人で抱え込む必要はありません。専門家の力を借りたり、長期的な視点でケアを継続したりすることが、解決への大きな一歩につながります。
セルフケアで改善が見られない場合、どうすればいいの?
毎日丁寧に舌苔ケアをしているのに、なかなか効果を感じられないというときは、もしかしたら舌苔以外の原因が口臭に関わっている可能性も考えられます。
口臭の原因は、実は多岐にわたります。例えば、虫歯や歯周病といったお口の中の問題、あるいは鼻や喉の疾患、胃腸の不調、糖尿病などの全身の健康状態が関係しているケースもあると言われています。また、服用しているお薬の種類によっては、唾液の分泌が減少し、それが舌苔の増加や口臭につながることもあります。
このように、自己判断だけでは原因を特定するのが難しい場合も少なくありません。そんな時は、迷わずに専門家へ相談することを検討してみましょう。
- 歯科医院:お口の中の健康状態を専門的に診てくれます。虫歯や歯周病の有無、詰め物や被せ物の状態、唾液の量などを確認し、舌苔の状態も含めて総合的に診断してくれます。
- 耳鼻咽喉科:鼻炎や副鼻腔炎、扁桃腺の炎症などが口臭の原因になっている可能性を探ります。
- 内科:全身の健康状態や内臓の不調が関係している場合に相談できます。
ご自身の状況に合わせて、まずはかかりつけ医や信頼できる専門機関に相談してみるのがおすすめです。「舌苔が気になる」「口臭が気になる」と具体的に伝え、これまでのセルフケアの内容や、他に気になる症状があれば詳しく話してみてくださいね。
専門家との連携で安心を手に入れる
専門機関を受診すると、舌の状態を直接診てもらうのはもちろん、様々な検査を通して口臭の原因を探る場合があります。
- 口腔内の診察:歯や歯茎の状態、唾液の量、舌苔の付着具合などを詳しく確認します。
- 口臭測定器による検査:呼気に含まれる口臭成分を数値で客観的に測り、口臭の強さや種類を評価することがあります。
- 問診:生活習慣、食生活、服用しているお薬、既往歴などを詳しく聞き取り、口臭に影響を与えている可能性のある要因を探ります。
これらの情報をもとに、専門家は一人ひとりに合ったアドバイスやケア方法を提案してくれるでしょう。たとえば、歯周病が原因であればその治療を、ドライマウスの傾向があれば唾液の分泌を促す方法を、といった具合です。もしかしたら、舌の正しいケア方法や、より効果的なブラッシングの指導を受けることもあるかもしれません。
ご自身では見つけられなかった口臭の原因が明らかになることで、より的確な対策を講じることができ、漠然とした不安も和らぐはずです。専門家と協力しながら、根本的な解決を目指しましょう。
日々のケアを継続する心構え
舌苔ケアや口臭対策は、残念ながら一朝一夕で劇的に改善するものではありません。効果を実感するまでには、ある程度の時間がかかることがほとんどです。
だからこそ、継続することが何よりも大切になります。
「毎日完璧にやらなければ」と気負いすぎると、かえってストレスになり、途中で挫折してしまう原因にもなりかねません。まずは「できることから、少しずつ」という気持ちで取り組んでみましょう。
- 完璧を目指さない:毎日丁寧な舌磨きが難しい日があっても、翌日また再開すれば大丈夫です。
- 小さな変化に気づく:舌苔が少し減った、口の中のネバつきが和らいだなど、小さな変化でも見つけたら自分を褒めてあげましょう。それがモチベーションの維持につながります。
- 習慣化を目指す:毎日の歯磨きのついでに舌ケアをするなど、ルーティンに組み込むと継続しやすくなります。
焦らず、ご自身のペースで取り組み続けることが、清潔で健康的なお口を保ち、口臭の悩みを軽減する鍵となります。
まとめ:舌苔口臭は一人で抱え込まないで
舌苔による口臭は、多くの方が経験する一般的なお悩みです。しかし、それが原因で自信をなくしたり、人とのコミュニケーションを避けたりする必要は決してありません。
今回ご紹介したように、正しい知識に基づいたセルフケアと、必要に応じた専門家への相談を組み合わせることで、舌苔口臭の改善は十分に期待できます。
ご自身のペースで日々のケアを継続し、もし不安なことや疑問に思うことがあれば、どうぞ一人で抱え込まずに専門家を頼ってください。健やかなお口と爽やかな息で、自信を持って毎日を過ごせるよう、私たちも心から応援しています。

(株)いいの製薬 代表取締役。歯を磨いても口臭がして、思いっきり笑顔で会話できない。そんなお悩みの方に、日本初の<喉口臭®>を提唱して商品をお届けしています。喉口臭®とは、舌ブラシでは磨けない口の奥の汚れが口臭の原因になっている、あたかも喉から臭う口臭のことです。お口の浄化と口臭の予防ができる「ルブレン」お届けします。(日本口臭学会正会員|未病産業研究会会員)


